今回は縮毛矯正を繰り返している方がご自身本来のくせに戻したい場合のカット法などをテーマにお話しします
1矯正毛へのアプローチ
縮毛矯正の残りと生えてきた自毛との割合を見ます。 前回の縮毛矯正がどのくらい前なのかということ、髪の毛の形状がどの位置で変わっているかをチェックしていきます
①ほとんどの場合矯正毛の割合が多いことがほとんどです 矯正の部分が自毛との割合が半分以上~70%以上の場合は矯正部分を全カットできるデザインをご提案します (ボブなど長さが足りない場合は除く)
②現在の矯正部分にパーマで疑似くせ毛を作る この場合は一時的なデザインと考えてなるべくカットを繰り返しながら最後にはすべてくせ毛に持っていくことを前提にいていきます
③できるだけ矯正部分はカットしながら、間にあわない部分は伸びるまで様子見して長期にわたってデザインしていく方法をとります
2矯正毛のカット法
矯正毛は根元のくせに比べツンツンして硬い印象になります 毛先はブラントにカットするよりは柔らかくテーパーされた毛先を作った方がなじみやすくなります
毛量調整をしていく場合毛先付近だけにとどめて、くせの出ている根元付近ははさみを入れません。くせの部分に短い髪が入り込むとそこから持ち上がるようにボリュームが出てただでさえなじみにくい毛先部分が予測不能な動きをしてしまいます
3矯正をやめるときにお勧めするヘアデザイン
お客様の要望に沿って、もしあまりカットしたくないのであれば時間をかけて切りながらくせに戻していく方法をとったり、毛先、中間部分にパーマをかけて毛先を収めたりしていきますが、お客様が早く矯正毛をなくしていきたいという要望であればなるべく短くカットすることが早道にはなります。ただし、トップが短いレイヤーの入ったデザインと、グラボブのような表面の髪が長いデザインでは切れる部位の差が大きく生まれてきます。もちろんくせの度合いにもよるのですが、ロングよりショートの方が計算できるのでくせを見極めてデザインしていくといいです。 比較的短くなるとくせは弱まることが多いので短いデザインにカットする場合の方がうまくいくことが多いと思います。いずれにしてもメリットデメリット、今後どうしていくかなどをしっかりと話し合って決めていくことをお勧めします。
4最後は信頼関係で決まる
縮毛矯正毛をやめてくせに戻していく場合は、元のくせがどのように出てくるのかがわからない状態です。切ってみなければわからない という多少ギャンブル的な要素を含みます。
怖がって長さを残そうとしたり、やっぱり縮毛矯正をした方が無難と勧めたりする、保守派の美容師も、大丈夫大丈夫と高をくくってパッとカットしてし舞う美容師もいろいろタイプがありますがやはりとことんお客様の話を聞いて一番ベターな方法をとっていくことが一番です
そして切ってみないとわからないので、お客様との信頼関係がとても大切になってきます
今回縮毛矯正をやめたいというモデルさんの動画撮影をしました
切りながら時間をかけてデザインを決めていく方向で第一回目のカット動画になります